駐日メキシコ大使のカルロス・アルマーダ特命全権大使が、中央図書館の「詩人堀口大學と長岡展」(本日最終日)見学などで長岡を訪れました。
この訪問はさかのぼること104年前、大學の父・九萬一(くまいち)との縁によります。
長岡で生まれた九萬一は、外交官になります。メキシコに赴任していた1913年、クーデターが勃発。助けを求めてきた大統領夫人と親族を、日本国公使館が攻撃される危険もある中で保護したのです。
この人道的対応はメキシコ国内で高く評価され、2015年には連邦上院議会に九萬一を讃えるプレートが設置されました。メキシコ人以外では唯一です。
今回、一緒に訪れたアルマーダ大使夫人の祖父は当時の大統領の兄弟にあたります。
一行はアオーレ長岡で髙見副市長を訪問後、堀口家のお墓参りへ。大使は「勇気ある行動は、侍に連なる堀口家、長岡で培われたものだと感じました。尊敬の念が増しました」。
同席した大學の長女・すみれ子さんも「祖父がメキシコを離れる際に大統領のお墓参りをしたことに、大使が今日、お返しができたと言ってくださり、大変感激しています」と語りました。
髙見副市長は「九萬一さんの偉大さを改めて大使に気付かせていただきました。今後のメキシコとの留学生・ビジネス交流に向けて、長岡の偉人の功績があることは長岡の財産です」と話しました。
104年の時を超え、当時の感謝を伝えたいというアルマーダ大使の訪問。長岡の歴史と文化の奥深さを改めて感じました。
★新潟県立近代美術館で1月8日(祝)まで「美と文学の探索者 堀口大學展」を開催中です
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