最終更新日 2024年4月26日
県内全30市町村で構成する「市町村による原子力安全対策に関する研究会(事務局:長岡市)」は、2月23日にアオーレ長岡において、県内市町村長が出席する「首長説明会」を開催しました。
この中で、柏崎刈羽原発の安全対策の現状や防災対策等について、原子力規制庁・内閣府・新潟県からそれぞれ直接説明を受けました。
当日は、代理出席を含む全30市町村が出席。(うち19市町村が首長本人が出席。)
冒頭、代表幹事の長岡市長は、「能登半島地震により、改めて複合災害時の避難に対する市民の不安が広がり、新たな課題とも捉えている。市民の安全・安心にしっかりとつながるよう議論したい」とあいさつしました。
説明会ではまずはじめに、原子力規制庁担当者から、核物質防護に係る追加検査と東京電力に対する適格性再確認の結果について、説明がありました。
市町村長からは、原子力規制庁に対して、「今回の能登半島地震を踏まえて、柏崎刈羽原発に影響を与える断層について、再検証をする必要があるのではないか。東京電力に対する適格性再確認の結果について、国が前面に立って丁寧に説明し、東京電力の改善活動が一過性の取り組みとならないよう、厳格に検査を続けていただきたい」などの質問や要望が出されました。
原子力規制庁からは、「能登半島地震の知見を収集し、新規制基準に取り入れる必要があるか、原子力規制委員会として適切に判断していきたい。関係する地域や自治体に説明したが、今後も要望があれば説明に伺う。東京電力に対して改善を一過性にしない取組等を求めており、引き続き原子力規制検査をはじめとする規制活動を通じて東京電力を監視する」との回答がありました。
続いて、内閣府担当者から、地震との複合災害時の対応などについて、説明がありました。
市町村長からは、「地震で多くの家屋が倒壊し、屋内退避ができないような状況も考えられる。さらに雪が降ると、屋内退避中に雪の重みによって、家屋が倒壊する可能性も考えられる。そういう中で、屋内退避が現実的ではないという指摘が出てきているが、どのように考えれば良いか。地震との複合災害時に食料、燃料、電気などがないまま屋内退避を1~2週間続けられるのか。道路が損傷し豪雪が重なると、自衛隊が来てもおそらく除雪は不可能であり、実動部隊のマニュアルが作成できないと不安。実動部隊が除雪作業できない場合、建設業界の方々に除雪作業を依頼することになると思うが、被ばく線量の上限を示さないとできないと思う」などの質問や要望が出されました。
内閣府からは、「原子力規制委員会による原子力災害対策指針見直しの検討の推移を見守りつつ、早急に緊急時の対応計画のとりまとめに入りたい。備蓄や発電機などの支援については制度がある。自衛隊のマニュアルを作成するのは、任務の性格上難しい。被ばく線量の上限は、規制委員会の指針に示されているため、県、自治体、建設業協会と組織ごとに、作業レベルに応じて決めていただきたい」との回答がありました。
さらに、県担当者から、3つの検証の総括や柏崎刈羽原発の安全対策の確認と原子力防災の取組状況について、説明がありました。
市町村長からは、「県内避難先が被災した場合、避難者を受け入れられない状況が起こり得ると懸念している。そのような場合の対応はどのようにしたらいいのか」などの質問や要望が出されました。
県からは、「県内市町村が避難者を受け入れられる状況にない場合は、近隣県への避難も調整する」との回答がありました。
研究会では、今後も市民の安全・安心を守るために、国、県などに対して主張すべきことは主張し、原子力安全対策にしっかりと取り組んでまいります。
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出席者名簿 | (PDF 134KB) |
説明資料 原子力規制庁資料1 | (PDF 747KB) |
説明資料 原子力規制庁資料2 | (PDF 2,490KB) |
説明資料 原子力規制庁資料3 | (PDF 147KB) |
説明資料 原子力規制庁資料4 | (PDF 1,865KB) |
説明資料 内閣府(原子力防災担当)資料 | (PDF 3,067KB) |
説明資料 新潟県防災局資料1 | (PDF 4,270KB) |
説明資料 新潟県防災局資料2 | (PDF 13.8MB) |
質問・回答項目一覧 | (PDF 287KB) |
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