最終更新日 2022年9月14日
市町村による原子力安全対策に関する研究会(事務局:長岡市)は、原子力安全対策などについて研究し、理解を深めることを目的とした「実務担当者研修会」を、オンラインで開催しました。
研修会には、市町村と国、県の実務担当者など約50人がリモートで参加。
はじめに内閣府の志村地域原子力防災推進官から「原子力防災基礎講座」と題し、原子力防災に関する法令や原子力災害対策指針、原子力防災訓練などの国の取り組みについて講義いただきました。
市町村から内閣府に対し、「屋内退避の有効性について、市民や議会に回答できるようなまとめを作成してほしい」「大雪時の対応について、引き続き県、市町村と連携して対応してほしい」などの要望があり、内閣府からは、「屋内退避に関するチラシや動画の作成を計画しており、完成したら市町村研究会の場でも紹介したい」「大雪時の対応に関しては、各市町村との議論を通じて主要な論点はある程度整理されてきたが、新たな課題や論点があれば引き続き議論していきたい」との回答がありました。
次に、柏崎刈羽原子力規制事務所の渡邉所長より、原子炉施設の審査や検査、柏崎刈羽原子力発電所の追加検査の実施状況について講義いただきました。
市町村から規制事務所に対し、「追加検査の進捗状況と今後のスケジュールを教えてほしい」「東京電力の不適切事案への対応状況を教えてほしい」などの質問があり、規制事務所からは、「令和4年4月の中間報告以降、新たに説明できる情報はなく終了時期も未定だが、今後、取りまとめ等をした際には市町村研究会の場でもあらためて説明したい」との回答や、消火配管の不適切工事、6号機大物搬入建屋の杭の損傷、期限切れ入構証使用などへの対応状況について説明がありました。
続いて、新潟県原子力安全対策課より、新潟県の原子力安全対策の取り組みとして、原発事故に関する3つの検証や新潟県原子力防災訓練について、説明がありました。
市町村から県に対し、「原子力災害発生時のバス避難について、迅速な対応が可能となるよう各市町村と連携し、より具体的な体制の検討をお願いしたい」「安定ヨウ素剤緊急配布時の混雑を回避し、スムーズに避難するためには、チェックシートの簡略化などを検討すべきではないか」などの要望や意見があり、県からは、「バス避難の訓練を行い、県、市町村、バス協会が連携を図る中で課題を整理し、より具体的な体制の検討を進めていきたい」「チェックシートの運用については課題として認識しており、よりスムーズに避難できる運用方法を検討していきたい」との回答がありました。
最後に、市町村研究会において、研究会の活動目的と安全協定についてあらためて確認し、共有するとともに、長岡市による島根原子力発電所周辺自治体の視察結果について報告しました。
今後も市民の安全と安心を守るため、研修会を適宜開催するなど、原子力安全対策にしっかりと取り組んでまいります。
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