最終更新日 2021年6月8日
5月21日、「市町村による原子力安全対策に関する研究会」を代表して、代表幹事の磯田長岡市長と幹事の中原新潟市長、村山上越市長が、オンラインで原子力規制庁の片山次長に、原子力規制委員会の更田委員長あての柏崎刈羽原子力発電所の不適切事案等に関する要望書を提出しました。
要望書は、柏崎刈羽原子力発電所における一連の不適切事案の発生を受けて4月23日に開催した市町村研究会において、県内市町村長が意見を交わした内容を盛り込み、「原子力事業者としての適格性について、企業風土や安全文化を含め、改めて継続的かつ厳格に、評価、指導等を行うこと」「核物質防護を含む原子力発電所における不適切事案について、住民の不安解消や発電所の透明性確保に資するよう、可能な限り迅速に情報を公表する仕組みを構築すること」「福島第一原子力発電所事故の検証と総括(新潟県の3つの検証を含む)の結果、新しい知見等が出た場合は、速やかに新規制基準に反映させるとともに、新規制基準適合性審査の経緯や結果を住民に対して、直接分かりやすく説明し、理解促進に努めること」など、強く要望しました。
これを受けて、原子力規制庁の片山次長は、「柏崎刈羽原子力発電所に対する追加検査においては、核物質防護のみならず、安全活動についても対象になる。柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の設置変更許可時に技術的能力の審査の一環として確認し、保安規定で担保をした東京電力の取り組みが柏崎刈羽原子力発電所で実現している状態であるかについても、追加検査で厳しく確認していく必要があると考えている」「核物質防護に関する情報の取り扱いについては、悪意ある第三者の利益とならないことが最も重要だが、公開できるはずの情報が適切に公開され、適切に説明責任が果たされることも重要。相反する要請のバランスをどう考慮するのか、個別の事案ごとに慎重に判断し、事例を積み重ねながら工夫していきたい」「福島事故の調査、分析について、作業チームを設けて検討作業を進め、規制に反映させる必要性について技術情報検討会で議論している。規制基準に関する適合性審査や原子力規制検査の継続化など、原子力規制委員会が行う規制上の判断については、引き続き地域からの求めに応じて説明責任を果たしていきたい」と述べました。
研究会では、今後も住民の安全・安心のために、関係機関と連携し、原子力安全対策にしっかりと取り組んでまいります。
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