最終更新日 2025年4月1日
今回は、実務的な観点から、外国人材の採用から入社後の定着までのポイントをお伝えします。
初めて海外から外国人材を受入れる場合は、2名以上の受入れで1か国からスタートする方がスムーズです。しかし、長く日本にいる方を採用する場合には、1名の採用でも問題ないケースが多いです。
面接を行い、身分証(在留カード)、コミュニケーション能力、日本語能力の確認をしっかり行うことが重要です。
在留資格関連など外国人特有の手続きがあるため、事前に把握しておく必要があります。また、在留資格の活動範囲を理解した上で、業務内容・労働条件・配置転換などに配慮することが求められます。
出入国在留管理局への申請が必要なケースがあるため、採用計画は時間に余裕を持って進める必要があります。また、入社後の育成計画については、日本人より時間や手間がかかることを理解し、長期的な視点で見守ることが必要です。
入社前に労働条件を外国人材へ周知するとともに、手当や残業代の仕組み等も明確に伝えることがトラブル防止につながります。また、日本で働く意欲のある外国人材にとって、魅力的なキャリアプランを提示することは人材の定着につながります。
社内規程やマニュアル表記の多言語化、専属の教育担当者の配置、日本語教育の定期的な実施など、受け入れ態勢を整えることが重要です。また、外国人雇用労務責任者を選任することで、外国人就労者の管理を意識しておくことも有効です。
外国人材と交流を深めるのが第一歩です。
国によっては年下から指示を受けることに抵抗がある、宗教上食べられない物がある、お祈りや断食が必要など、さまざまな文化的背景があります。こうした価値観や文化の違いを理解し、従業員全体で共有することが大切です。
また、日本人従業員への配慮として、外国人材の受入れ理由や、想定される従業員への影響を事前に説明することも、受け入れ体制を整える上で重要となります。
外国人材雇用を成功させるためには、在留資格に留意するとともに、外国人就労者・日本人従業員双方の働きやすい職場環境作りに努めることが重要です。
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